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根抵当権を解き明かす!抹消までの明確な道筋

不動産を所有している方々にとって、抵当権や根抵当権の概念はしばしば複雑に感じられます。
特に根抵当権とその抹消に関しては、多くの方が十分な理解を持っていないことが珍しくありません。
本記事では、根抵当権と抵当権の基本的な違いから、根抵当権の抹消プロセスに至るまでを明快に解説します。

□根抵当権と抵当権の基本理解

1:根抵当権とは

根抵当権は、特定の不動産を担保にして、事前に定めた極度額(最大借入可能額)の範囲内で繰り返し資金を借り入れることができる権利です。
この特徴により、継続的な資金調達が必要な事業者にとって、大変有効な担保手段となっています。
一方で、根抵当権は借入金額がゼロになっても自動的には消滅せず、債権者との合意が必要となります。

2:抵当権との比較

抵当権は、債権者が債務者の不動産を担保にし、債務不履行が生じた際に他の債権者よりも優先して弁済を受けられる権利です。
根抵当権との最大の違いは、抵当権が特定の借入金に対して設定される点にあります。
また、抵当権は借入金が完済されると自動的に抹消されます。
これに対し、根抵当権は完済後も残存し、抹消には特別な手続きが必要です。

3:実際の用途

根抵当権は、企業が事業運転資金として用いることが多く、不動産を担保にして融資を受ける際に毎回抵当権を設定するよりも効率的です。
また、個人がリバースモーゲージを利用する際にも設定されることがあります。
根抵当権と抵当権は似た名前を持つものの、その性質と用途は大きく異なります。

□根抵当権の抹消プロセスの詳細

1:抹消に向けたステップ

根抵当権の抹消に際して、借入金があればまず完済する必要があります。
また不動産を売却することにより根抵当権を抹消する場合には、不動産の査定をし残債の確認をしたうえで、以下を完済する必要があります。

・未払利息
・繰上返済手数料
など

また、根抵当権の抹消には債権者の合意が不可欠です。
そのため、借入金の完済後も、債権者との交渉が必要になることがあります。

2:元本確定の重要性

元本確定とは、極度額の範囲内での借り入れを中止し、その時点での借入金額を確定させるプロセスです。
確定作業は担保となっている不動産から回収すべき金額を明確にするため、抹消手続きの進行がスムーズになります。

□まとめ

本記事では、根抵当権と抵当権の基本概念と違い、さらに根抵当権の抹消プロセスについて詳しく解説しました。
根抵当権は、その柔軟な借入機能により事業資金の調達に役立つ一方で、抹消手続きには特別な注意が必要です。
この記事を通じて、根抵当権の理解を深め、不動産を担保にした資金調達を行う際に役立てていただければ幸いです。